イベント概要
- 実施日:2012年2月11日(土)、17日(金)
- 会場:名古屋大学博物館
- 来場者数:20名(2日間)
- 解説:
博物館スタッフ 大路樹生教授、蛭薙観順准教授 学生スタッフ 飯野孝浩(理学研究科)、大塚友恵(文学研究科)、佐野健志(生命農学研究科) - その他参加スタッフ:5名
NUMAPでは2月11日、17日の2回にわたり、名古屋大学博物館の展示の魅力をお伝えするイベント、「名大博物館に行こう!」を実施しました。 今回のギャラリー・ツアーでは、名大博物館の教員とNUMAPの院生メンバーが研究の話題を交えて展示資料を解説しました。
このイベントをきっかけに、初めて名大博物館を訪れたという方もいらっしゃいました。 普段なかなか聞けない研究の話題とともに、展示資料の解説をお楽しみいただけたのではないかと思います。 参加していただいた皆さま、本当にありがとうございました!!
当日の模様
2回にわたって実施したイベントの模様を、当日の写真とともに紹介いたします。  貝塚剥ぎ取り標本の解説風景。 「縄文時代のゴミ捨て場」と呼ばれることの多い貝塚ですが、 その実態は現代の私たちがイメージするゴミ捨て場とは少し様子が違うようです。 考古学がどういった学問なのかに触れながら、貝塚について丁寧に解説していきます。   太古の地球の姿を今に伝える縞状鉄鉱床。解説は惑星科学を専門とするメンバーです。 惑星の誕生とその進化について解説しました。   どの展示資料も見ごたえのある化石コーナー。 地球上の生命の歴史をたどりながら、じっくりと解説していただきました。 そして、ギャラリーツアーのトリを飾ったのがこちら。 木曽馬の骨格標本です。  11日の解説は生命農学研究科の学生スタッフ。 農学部生がどんな研究をしているのかについても紹介しました。   17日は標本化にも関わった先生に解説していただきました。 参加者の方だけでなく、NUMAPメンバーからも質問が飛び交います。
スタッフの声
最近NUMAPメンバーに加わったので、今回は見学者として初めてギャラリーツアーに参加した者です。実際に博物館の先生やNUMAPのスタッフの説明
を聞いてると、解説者と見学者の距離がとても近い印象を受けました。学術系の話をするときにありがちな敷居の高さが感じられない、参加者の目線に合わせた
分かり易い解説になっていたと思います。自身の研究内容と絡ませつつ説明していたのでより実感がこもっており、周囲の関心を惹く要因にもなっていたように
感じました。また、最初はガイドに従って展示を回り、その後はガイド常駐のもと自由に見学するという構成だったため、前半で見逃した部分を再確認してみた
り、スタッフを掴まえて質問したりといったことも可能で、この構成は個人的にとてもありがたかったです。 (文学部人文学科 芝田早希)
縞状鉄鉱床という岩石の大きな標本を用いて、惑星科学についてのトークをさせていただきました。太陽系の惑星・衛星大気はほんとうにバリエーションに富ん
でおり、誕生以来ダイナミックな進化を経てきています。個別の物語について向きあってみると、不思議なことに他の天体にもつながる普遍的な原理のようなも
のがなんとなく見えてくるのが不思議なところです。その面白さをひとつの標本からお伝えするのはもちろん難しいのですが、短い時間ながら来館者の皆さんと
の新たな関係性を生み出す中で、我々を惹きつけてやまない自然の魅力を共有できれば嬉しく思います。 (理学研究科 太陽地球環境研究所 飯野孝浩)
解説していただいた博物館スタッフの先生からもご感想をお寄せいただきました。
博物館に着任して1年9ヶ月が過ぎた。新しい環境に身を置いて感じることは多々あるが、その中で最も難しく、そして最も楽しいことは、一般の方々と標本を前に語り合うことである。以前は学生、大学院生と専門の話をすることが多かったが、ここでは、一般の方々が対象である。まず来られた方々が、どの程度の基礎知識を持っているのか、そしてどのようなことに興味を持っているのか、様子をうかがいながら話を作っていく。つまり相手に合わせながら、話が一方通行にならないように気を付け、しかも自分の言いたいことは外さずに言う、その技術を学んできた1年9ヶ月ということが出来るだろう。その「訓練」の機会の一つを与えて下さったNUMAPの皆様に感謝する次第である。 (大路教授)
|