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2012年3月23日自主ゼミ内容

2012/03/19 1:41 に Takahiro Iino が投稿

日時:2012323日 10:30-
場所:名古屋大学理学E127
担当:大塚友恵(文学研究科考古学先行MC2)(修士論文の紹介)

須恵器(すえき)の中でも杯(つき)類という食膳具の分析をおこなった。分析対象とした地域は尾張地方であり、時期は7世紀末から9世紀前葉頃までの律令体制が成立、成熟していく時期とした。杯類の法量分化という点に着目することによって、律令体制下における尾張の須恵器生産の在り方について考察した。資料分析より、尾張猿投(さなげ)窯では8世紀中葉から法量規格の規制をするという形で、中央国家が生産に干渉するようになると指摘し、7世紀後葉の変化はそれとは性格を異にする画期であると論じた。一方、尾北(びほく)窯においては7世紀後葉段階に、限定的ではあるが、中央国家による干渉が認められるが、官窯的・官営工房的と評価するには問題があると指摘した。

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