NUMAPとは


名古屋大学ミュージアム活性化プロジェクトNUMAP(Nagoya University Museum Activation Project、ニューマップ)は、「キャンパスにミュージアム力を」をスローガンに広い意味での科学コミュニケーション活動を行う名古屋大学の学生・若手研究者の団体です。

名古屋大学をひとつのミュージアムとみなし、さまざまな研究成果を市民の皆さんに分かりやすく紹介し、コンテンツ化する活動に2007年以来取り組んでいます。

個別のイベントなどについてはこちらをご覧ください。


▲NUMAPの活動領域を表した図。市民向けの活動とメンバー向けの活動とに分かれています。(クリックで拡大)



▲2011年までのNUMAPの歩みを表した図。活動の種別ごとに色分けされています。サイエンスアゴラ2011で使用。
(クリックで拡大)





NUMAPゼミ

NUMAPでは定期的にゼミを実施しています。このゼミではメンバーが各自好きなテーマを選び、30分から1時間程度の時間を設けて報告や討論を行います。ゼミを通じて、新しい知見を得たり、スキルを獲得したり、新たな活動の展開を模索することを目指しています。
普段のNUMAPの活動には参加できない方でも参加できます。詳しくは「NUMAPに参加するには」をご覧ください。またゼミの日時や場所はトップページで告知しますので、参加したい方はご連絡ください。

NUMAPゼミテーマ例:
他団体の活動事例紹介、博物館の特色ある取り組み、デザインの基礎技術、DTPソフトの使用法、トークのスキルアップ等

一覧 (2011,2012,2013,2014)


ミュージアム見学・実地研修

メンバーの希望に応じて、 科学館、博物館、美術館、また学内の展示施設などの見学を行い、展示や企画について学んでいます。これまで訪れた学外の施設は三重県総合博物館、名古屋市科学館、名古屋市博物館、学内では名古屋大学図書館の展示室や「clas」などを見学しました。

訪問事例:
大一美術館(2007)、徳川美術館(2008)、名古屋市博物館(2010,2011)、名古屋市科学館(2011)、トヨタ博物館(2011)、愛知県佐久島(2011)、国立天文野辺山宇宙電波観測所(2011)、南山大学人類学博物館(2012)、三重県総合博物館(2015) 等



研究会等での発表、

活動評価・研究活動

NUMAPは設立以来、活動紹介や研究報告に積極的に取り組んでいます。これまで、外部の研究会や学会で発表を行ったり、出版物に活動報告をまとめたりしてきました。研究会等への参加は、興味や関心を共有できる仲間と出会ったり、自分たちの実践を客観視することにもつながります。また、活動報告をまとめる機会を通じて、文書作成のスキルを磨くことができます。

これまでの業績はこちら





大学博物館ガイドツアー

メンバーそれぞれが自分の興味や専門にそって大学博物館の資料を解説するのが大学博物館ガイドです。実物資料を媒介としたコミュニケーションを通じて、資料の魅力を様々な角度から切り取り、伝えることが可能です。近年盛んに行われているサイエンスカフェをはじめとする施設非依存型の企画とは相補的な関係にあると言えるでしょう。

これまで、名古屋大学オープンキャンパスやホームカミングデイなどの多客時や、中学・高校などの団体見学時にガイドを行ってきました。多くの場合は時間を区切ってツアー形式で実施し、質問などには随時答えていきます。

資料についてはメンバーそれぞれが「名古屋大学博物館報告」等を用いて下調べを行うほか、専門が近い学生による勉強会も主催されます。

学生にとっては専門外の知識が身につき、コミュニケーションスキルを身につけることもできる機会となっています。

これまでの実践事例:
名大祭( 2008,2010,2011 
名古屋大学オープンキャンパス(2008,2009,2010,2011,2012,2013,2014)
名古屋大学ホームカミングデイ(2008,2009,2010,2011)
日食観察会(2009)
など多数



キャンパスのミュージアム化

キャンパスのミュージアム化は、名古屋大学のキャンパス全体を屋根のないミュージアムとして見立て、整備していこうとする取り組みです。地域において行われる「エコミュージアム」のバリエーションとしてもとらえることができます。

東山キャンパス内には、自然遺産や研究遺産、建築遺産、アート作品などが点在しています。それらを博物館資料のように取り上げていくことで、名古屋大学のキャンパスを巨大なミュージアムのように捉えることができます。しかしその多くが未整備のまま放置されているのが現状です。
私たちは記事やマップの作成・ルート設定といったハード的な整備によってそれらの存在を可視化し、ガイドツアーなどのイベントを通じたソフト的整備による活用を合わせて行うことで、名古屋大学やそこで行われている研究に対して一般の人にも親しみや興味を持ってもらいたいと考えています。
現在はNUMAPメンバーが各自の専門や関心に応じて取材や記事執筆に取り組んでいます。また2013年度の名古屋大学ホームカミングデイでは、キャンパス内をめぐり、それらの“資料”を紹介するツアーイベントを実施しました。今後も多様な形で活動を展開していきます。

これまでの実践事例:
鏡ヶ池の野鳥パネル案製作(2008)、サイエンスアゴラ(2009)、名大祭でのキャンパスガイドツアー(2011)、ホームカミングデイ(2013)


イベントへの出展
「触れて感じて学ぶ!サイエンス」

参加者が実物資料に直接触れ、活用する体験を通じて、能動的に豊かな学びや気づきを得られるような手法(ハンズオン、Hands on) を用いたイベント型の実践です。

2008 年以来考古学分野の取り組みを継続的に実施しており、石器資料に触れ、実際に使用する体験や、土器の文様の多様性を学ぶ体験、縄文・弥生時代の道具を製作する体験など多様な取り組みを行ってきています。考古学での実践の様子を図2 に示す。体験を通じて考古学というサイエンスのプロセスについても学びが得られるよう工夫を重ねています。参加者の興味を引き、多様な関心に応えられるプログラムや展示の実践のために、積極的に新たな手法の研究・開発に重点を置き、同一テーマでの取り組みを継続しています。

2011年度より、考古学分野での蓄積を生かして赤外線デバイスを用いた取り組みも開始しています。

会場としては名古屋大学博物館を用いることが多く、2009 年より科学技術振興機構主催のイベント「サイエンスアゴラ」においても、実践紹介という形で出展を行っています。イベント形式であるため実施回数は9 回と多くはないが、多い時で1日で200 人前後の参加者を集めています。



これまでの活動事例紹介/
名古屋大学ホームカミングデイ(2008,2009,2010,2011,2012
サイエンスアゴラ(2009,2010,2011,2013
名大祭(2010





独自イベントの企画・運営

NUMAPでは、大学博物館の設備を活用した取り組みと平行し、様々なテーマを設定可能な独自イベントについても企画・運営を行ってきました。

NUMAPでは資料を実際に手に取ったり、ものづくりを体験できるハンズオン型の実践に力を入れています。とくに考古学分野において精力的に実践を重ねており、日本科学未来館等で行われる「サイエンスアゴラ2009」「サイエンスアゴラ2010」においても出展を行っています。他にもクリスマスクラフトの製作を通じて植物について学ぶサイエンスカフェや、200 名を動員した日食観測会などを実施してきました。

これまでの実践事例:
日食観察会(2009)
月食観察会・サイエンスカフェ「スターライトキャンパス」(2010)
サイエンスカフェ「種子のふしぎな世界」(2010)
金星日面通過観望会 in名大(2012)
金環日食観望会 in名大~見上げよう、太陽と月のめぐり逢い~(2012)



展示、展示補助資料等の製作

NUMAP では、名古屋大学博物館と協力しながら、大学博物館施設の案内板や、来館者が使用するハンドアウトの企画・制作を実施しています。 

また、キャンパス全体や博物館施設のマップを植物や建築など様々なテーマに沿って製作しており、多様な興味に対応できるツールとしての整備を目指しています。 

これまでの実践事例:
名古屋大学博物館特別展「縄文のタイムカプセル 貝塚」(2009)
名古屋大学博物館特別展「熱帯林」(2010)